展覧会・イヴェントExhibitions & Events

展覧会 Special Exhibition

横浜ユーラシア文化館令和7年度第2回企画展 山本博士コレクション

横濱 東西文化のランデブー 

眞葛焼、横浜写真から横浜彫刻家具まで

2025年10月11日(土)~2026年1月12日(月・祝)

 幕末の開港によって、横浜は東西の文化が往来する窓口となりました。西洋の文化や技術が日本に伝わり、日本の文化や伝統技術が海外に発信されました。さらに両者の衝突と融合によって、新たな文化が育まれました。「ランデブー」という言葉には「艦隊の集結地点」という意味もあります。横浜は東西の文化という艦隊が集結・対峙した場所と言えます。世界を驚嘆させた眞葛焼、和洋折衷様式の横浜彫刻家具、西洋と日本の技術が融合した横浜写真。これらの品々からは、激動の時代の中で、必死に生きようとした人びとの息づかいが伝わってきます。

 横浜で生まれ育った実業家の山本博士氏は、郷土横浜を深く愛し、その文化や歴史を伝える様々な文物を国内外から蒐集されています。コレクションは眞葛焼、横浜写真、横浜彫刻家具、洋楽器など、1000点を優に超えます。今回はその中から約200点の逸品を紹介します。西洋と東洋が出会った街、横浜。そこで生み出された特色ある品々で充たされた空間に身を置いた時、私たちは何を感じ取るのでしょうか。

眞葛焼 招福金彩猫撮香炉 初代宮川香山 1876年(明治9)頃~1882年頃 山本博士氏所蔵

眞葛焼 磁製緑釉蓮画花瓶 初代宮川香山 1901年(明治34)頃~1904年頃 ㈱三陽物産所蔵

横浜彫刻家具 アイリス意匠椅子 明治末~大正期 山本博士氏所蔵

 


【展示構成】

第1部 眞葛焼 その誕生と盛衰

第2部 横浜写真と外国商館

第3部 横浜彫刻家具の世界

第4部 眞葛焼 万華鏡

〇トピック:神奈川台場と勝海舟/横浜の洋楽器/横浜山手/芝山漆器

 


展示の見どころ

実業家 山本博士氏収集の横浜からコレクション200点を公開

① 世界を魅了した眞葛焼、約50点を紹介

 明治期の横浜では欧米向けの陶磁器などを扱う商人や職人たちが集まり、輸出産業として成長した。その中の泰斗が世界を魅了した陶磁器、眞葛焼を生み出した初代宮川香山。初期の作風は、器に立体的で精緻な花鳥などの細工を施した「高浮彫り」である。その後、明治15(1882)年頃から、描いた下絵に透明な釉薬をかけて焼成する「釉下彩」の技法を用いるようになる。シンプルな器形に洗練された色彩の優美が高い評価を得た。

高浮彫り「高浮蓮ニ水禽大花瓶(一対の内)」 初代宮川香山 1876年頃~1882年頃 ㈱三陽物産(宮川香山 眞葛ミュージアム)所蔵               

釉裏紅染付魚紋 初代香山 1894年頃~1902年頃 ㈱三陽物産(宮川香山 眞葛ミュージアム)所蔵

 

琅玕釉蟹付花瓶蟹付花瓶 初代香山 1916年 山本博士氏所蔵(宮川香山 眞葛ミュージアム寄託)

 

②横浜写真 ―世界に伝えられた横浜の風景

 明治期に横浜を訪れた西洋人は、美しく彩色された日本の風景・風俗写真に目を奪われた。西洋伝来の写真技術と、日本の伝統技術である絵付け・蒔絵などが結びついて花開いたのが、「横浜写真」である。そこから当時の横浜の街と人びとの姿がよみがえる。

彩色絵葉書「初代横浜駅」 1907年~1917年頃 山本博士氏所蔵

彩色写真「横浜海岸通り」1895年頃 山本博士氏所蔵

 

 

 

 

 

 

 

 

③ イギリスから里帰りした横浜彫刻家具

 明治中期から昭和初期にかけて、横浜では欧米人向けの装飾性の高い木彫り家具が製作され、「ヨコハマ・ファーニチャー」として名をはせた。宮彫師たちが腕を振るい、西洋人の東洋趣味にあわせて、花鳥風月などが洋家具に立体的に彫りこまれた。輸出用であったため、国内に残されているものが極めて少ない。

横浜彫刻家具「鳳凰桜意匠飾り棚」1890年頃~1920年代初頭 山本博士氏所蔵

 

④ 幕末の歴史を伝える勝海舟の書状

 山本氏は、神奈川台場地域活性化推進協会の理事長をつとめており、コレクションには、美術工芸品以外にも多数の歴史資料が含まれます。本展ではトピックの1つとして神奈川台場の古写真や絵はがきをはじめ、設計した勝海舟の書状や肖像写真を展示します。

佐久間象山あて勝海舟書簡 安政6(1859)年9月22日 山本博士氏所蔵


【展示解説】

2025年10月25日(土)、30日(木)、11月8日(土)、12月13日(土)、2026年1月8日(木)

各回とも14時から40分程度。参加費無料(企画展観覧券が必要)
【関連企画】

①パネル展「山手西洋館の保存~山手133番館」

観覧料無料 当館1階ギャラリー  協力:㈱三陽物産

②ミニ講座「山本館長、眞葛焼を語る」

講師:山本博士氏(宮川香山 眞葛ミュージアム館長)

日時:2025年12月6日(土)①11時~ ②13時~(各回40分) 定員:各回40名

場所:横浜ユーラシア文化館1階ギャラリ-

参加無料・事前申込制先着順

【お申込み】12月6日(土)①11時はこちら 12月6日(土)②13時~はこちら

*横浜市歴史博物館の申込サイトに飛びます。

*1申込につき2名様まで。同伴者のお名前(フリガナ)もお書きください。

*定員に達し次第、締切ります。

③記念講演会「こんなに集めてしまった・・・。横浜の記録を未来へ」

講師:山本博士氏

日時:2026年1月10日(土)14時~15時半

定員:100名。事前申込制先着順

場所:横浜市開港記念会館 1号室

参加費:1000円 当日限り企画展観覧無料

【お申込み】こちら

*横浜市歴史博物館の申込サイトに飛びます。

*1申込につき2名様まで。同伴者のお名前(フリガナ)もお書きください。

*定員に達し次第、締切ります。


企画展連携ガイドツアー

主催:NPO法人横浜シティガイド協会・横浜ユーラシア文化館 協力:㈱三陽物産

①~③:展示会場で明治大正期の文物を解説付きで堪能した後、実際に展示資料ゆかりの場所を訪ね歩いてみませんか? *オリジナルポストカード進呈。②は別途、みなとみらい線の乗車賃が必要。

①大人の塗り絵と港よこはま散策

明治の横浜港の風景写真の塗り絵を楽しんだ後、実際にその現場に足を運びます。

開催日時:①10月24日(金)②11月12日(水) 

定員:各回10名

詳しいコース紹介と申し込みはこちら *横浜シティガイド協会のHPへ飛びます。

②古写真の風景・山手を歩く

山手本通り・外国人墓地などの散策後、山手133番館まで足を伸ばします(外観見学)。

開催日時:①11月1日(土)、②12月3日(水)

定員:各回40名 詳しいコース紹介と申し込みはこちら *横浜シティガイド協会のHPへ飛びます。

③山下居留地・展示資料の現場を訪ねる

明治大正期に、横浜彫刻家具や銀食器などを扱っていた外国商館跡地などを訪ね歩きます。

開催日時:①11月6日(木)、12月20日(土) 

定員:各回40名 詳しいコース紹介と申し込みはこちら *横浜シティガイド協会のHPへ飛びます。

④館長サロン講座と宮川香山 眞葛ミュージアム

ザ・ロイヤルカフェ 横浜モンテローザでの茶菓と山本館長の講座、周辺地域の歴史ガイドツアーの後、眞葛ミュージアムを貸切見学します。

*横浜ユーラシア文化館企画展割引券付。

開催日:①11月25日(火) ②12月18日(木) 

定員:各回36名 詳しいコース紹介と申し込みはこちら *横浜シティガイド協会のHPへ飛びます。


①~③:集合場所は横浜ユーラシア文化館、集合時間は9時半、参加費は1500円、企画展解説付。

④:集合場所はJR横浜駅北改札、集合時間は9時半、参加費は2500円。


山本博士氏

 

山本博士氏 プロフィール

老舗洋菓子店「横浜モンテローザ」を経営する(株)三陽物産 代表取締役。

“お菓子を通じて横浜の歴史・文化を継承する”をスローガンに、地域貢献活動として宮川香山 眞葛ミュージアムの運営や山手西洋館(133番館)の保存活動を展開するとともに、神奈川台場地域活性化推進協会 理事長もつとめる。横浜生まれ。横浜市立大学 大学院修士課程修了。公私にわたり横浜の歴史・文化の継承に尽力している。

 


【会 期】 2025年10月11日(土)~2026年1月12日(月・祝)
【開館時間】 9:30~17:00(券売は16:30まで)
【休館日】

毎週月曜日(祝日の場合は次の平日が休館)。                       年末年始(12月28日~1月3日)。

【会 場】 横浜ユーラシア文化館3階企画展示室・2階常設展示室(一部)
【観覧料】

一般 800円、小・中学生、横浜市内在住65歳以上 400円

・11月15日(土)・16日(日)は第5回横浜スタチュー・ミュージアムのため、観覧無料。

・本企画展の観覧券で2階常設展示室、4階横浜都市発展記念館もご覧いただけます。

・毎週土曜日は小学生・中学生・高校生は無料です。

・「身体障害者手帳」などをお持ちの方は無料です。入館の際に手帳をご提示ください。


【主  催】 横浜ユーラシア文化館(公益財団法人横浜市ふるさと歴史財団)
【共  催】 横浜市教育委員会
【特別協力】 山本博士、(株)三陽物産、宮川香山 眞葛ミュージアム
【後  援】 朝日新聞横浜総局、神奈川新聞社、産経新聞社横浜総局、東京新聞横浜支局、毎日新聞社横浜支局、読売新聞横浜支局、FMヨコハマ、tvk

新型コロナウイルス感染症の感染状況によっては、展示会期等を変更する場合がありますので、最新の情報は当館ホームページまたはお電話にてご確認下さい。

イヴェント Events

第5回 横浜スタチューミュージアム

第5回となる横浜スタチュー・ミュージアムは、

2025年11月15日(土)・16日(日)に開催します。

 

 

横浜ユーラシア文化館では、2020年からスタチュー・パフォーマーばかりを集めた大規模なイベントである「横浜ユーラシア スタチュー・ミュージアム」を開催してきましたが、今年2025年からは、イベント名を「横浜スタチュー・ミュージアム」に改称します。

 

ただ今、クラウドファンディング 成立しました!応援有難うございました。

 

講座シリーズ「月イチ講座」

前方にスクリーンと講師。話に聴き入る聴衆お申し込み不要。月に1回、土曜午後2時から。 気軽に聴けてためになる30分。

※当面の間、開催を中止いたします。

【受講料】 200円 ※当日は担当館の常設展示室を無料でご覧いただけます。
【定員】 30名 先着順

 


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